ローカルAI週報(AMD統合GPU・NPU)

ローカルAI向け M.2 NVMe SSD の選び方

対象: GMKtec EVO-X2(Ryzen AI Max+ 395 / Radeon 8060S)などの Strix Halo 系ミニPC

先に結論。SATA の M.2 SSD は使えません。 Ryzen AI Max+ 395 モデルは M.2 2280 の NVMe(PCIe 3.0 / 4.0)のみ対応です。 容量は 2TB から考えるのが現実的で、120B 級のモデルを複数置くなら 2〜4TB です。

そもそも増設できるのはストレージだけ

この機種のメモリ(LPDDR5X)はオンボード実装で、購入後に増やせません。64GB を買ったら64GBが上限です。 一方 M.2 スロットは2基あり、標準構成では1基に OS 用 SSD が入っているので、 あと1本だけ増設できます。あとから容量を足せる余地はここだけです。

容量の決め方(消えていく順に並べた)

ローカルAIで容量を食うものを実際のサイズで並べると、1TB がすぐ厳しくなる理由が分かります。

置くもの容量
GPT-oss 120B(Q4_K_M 量子化)約 63GB
LM Studio のモデル(複数)30〜100GB
Stable Diffusion のモデル(複数)20〜50GB
ROCm / Python 環境10〜20GB
ComfyUI + カスタムノード5〜10GB

120B クラスを1本置いた時点で 63GB が消えます。ここに画像生成のモデルが積み上がるので、 1TB 増設はすぐ埋まります。用途別の目安は次のとおりです。

使い方推奨容量
データドライブを足したいだけ1TB
LLM + 画像生成を本格的に回す2TB
120B 級 + 複数モデル2〜4TB

買う前に確認すること(3つだけ)

  1. NVMe であること。SATA の M.2 は物理的に挿さっても動きません
  2. M.2 2280 サイズであること。2230 や 22110 ではありません
  3. Gen3 と Gen4 のどちらでもよい。モデルの読み込み速度は体験に効きますが、Gen3 でも実用範囲です

製品の候補

以下は実機で使っている構成、および同じ条件(M.2 2280 NVMe)で選べるものです。 リンクは Amazon アソシエイトと楽天アフィリエイトを含みます。 価格は取得後にここに表示されます。

コストパフォーマンス重視

WD Blue SN570 2TB — PCIe Gen3 / 2TB

安価で速度も十分。Gen3 なので上限は Gen4 より低いが、モデル読み込みでは体感差が出にくい

Crucial P3 2TB — PCIe Gen3 / 2TB

価格と容量のバランスがよい。モデル置き場としての最初の1本に向く

Samsung 980 1TB — PCIe Gen3 / 1TB

信頼性重視。1TB はデータ用の追加としては使えるが、120B 級を置くには足りない

性能重視

Samsung 990 PRO 2TB — PCIe Gen4 / 2TB

読み書きが速い。モデルの入れ替えが多い使い方で効く

WD Black SN850X 4TB — PCIe Gen4 / 4TB

大容量転送に強い。120B 級(約60GB)を複数置く場合の選択肢

Crucial P5 Plus 2TB — PCIe Gen4 / 2TB

Gen4 の中では価格が控えめ

取り付けで一番間違えやすいところ

底面のゴム足の下にネジが合計6本ありますが、外すのはカバー側の4本だけです。 本体とカバーの境界線を見て、カバー側にあるネジを外します。本体側の2本には触りません。

保証については、GMKtec の公式マニュアル Chapter 3「Upgrading Your Mini PC」に M.2 SSD の取り付け手順が載っており、増設自体はメーカーが想定した用途です。 ただし M.2 SSD 以外の内部部品を分解した場合や、取り付け時に基板を壊した場合は保証の対象外になり得ます。

取り付けたあとに1つだけ確認する

Windows で認識・フォーマットしたら、TRIM が有効かを見ておきます。

fsutil behavior query DisableDeleteNotify

DisableDeleteNotify = 0 なら有効です。

BIOS の入り方や UMA Frame Buffer の設定、増設後のモデル配置(LM Studio と ComfyUI の保存先変更)は 手順が長くなるので、実機のスクリーンショット込みで Zenn 本にまとめています。